ふとショーウィンドーを見たときの自分の顔。
あれ?なんだか口元が曲がってる?目や頬の位置も左右で違うような?そう感じたことはありませんか?
もともと完全に左右対称の顔を持つ人はいませんが、左右前後でバランスのとれた笑顔はとても魅力的ですよね。
長期間そのままにしておくと、歪んだところに脂肪がついたりしてさらにアンバランスになりかねません。
まずはその原因を知り、普段からできることから始めてみましょう。
顔のゆがみをチェックしよう!
まずは自分の顔を鏡で見てチェックしてみましょう。
最初から鏡を見ると意識して左右対称にしようとしてしまう可能性があるので、あまり何も考えず無意識の状態にしてから鏡を見るようにすると良いでしょう。
注目するポイントは以下のようなところです。
・目…左右の目の大きさや位置
・鼻…鼻すじのラインはまっすぐか
・口…ニコッと笑った時の口角の位置
・輪郭…正面や左右から見た時の顔の輪郭、頬の高さ
割り箸を水平にして両奥歯で噛み、上唇が触れないように笑顔を作ると左右差がわかりやすいです。片方だけ上唇が割り箸に付いてしまったり、頬が引きつるようなら左右の顔の筋力に差があるのかもしれません。
また、左右だけではなく、三面鏡などを使って前後のバランスもよく見てみましょう。
顔がゆがむ原因は?
もちろん元々の骨格の問題で左右非対称になっている場合もありますが、年齢を重ねるにつれて顔のゆがみを感じるようになったとしたら、毎日の生活の中でのちょっとした癖の積み重ねが原因となっている可能性があります。
姿勢にも猫背やO脚などがあるように、骨のバランスは人それぞれ違うのです。シンプルな構造に見えますがなんと頭の骨は22個のパーツで構成されているそうですので、歪みが出やすいのも納得ですね。
噛み癖
食事の際、右の奥歯ばかり、もしくは左の奥歯ばかり使っていることはありませんか?無意識のうちに同じほうばかり使っている人は意外と多いものです。
食物を噛む時に必要な筋肉を咬筋を呼びますが、これらに左右差が出てくると骨の歪みが引き起こされる可能性があります。
歯ぎしり、食いしばり
家族や歯医者さんなどに、歯ぎしりを指摘されたことはありませんか?歯ぎしりや食いしばりといった癖も、なかなか自分では気付かないものです。同様に唇を噛む癖も、前後のズレを生じやすいので注意が必要です。
頬杖
机に向かって座った時、つい頬杖をついてしまうことがありますよね。ちょっとした支えのつもりで手を当てていたとしても、同じ方向に骨を押し続けている行為は顔のゆがみにつながっていきます。
コーヒーショップのカウンターで、右手にスマホ・左手で頬杖という女性はよく見かけますね。
目の使い方
無意識のうちに、右目もしくは左目ばかり使ってものを見ていることはありませんか?片目ずつ閉じてものを見た時に、大きく視野がずれていることがあれば、片方の目ばかりメインに使っている可能性があります。目の周りにも筋肉が張り巡らされているので、目の位置や大きさに関連してくる可能性があります。
寝相
うつ伏せでないと眠れない、右側もしくは左側ばかり向いて寝ているなど、睡眠中の寝相にも左右差が現れる可能性があります。枕が高すぎたり低すぎたりするのも骨格に影響がありますので注意が必要です。
顔のゆがみを治す方法
1.日頃の癖を意識して改める
先ほど原因として挙げた日常の癖を意識して、顔のゆがみにつながらないようにすることが重要です。毎日毎日知らず知らずのうちにゆがみが進行していたらと思うと怖いですよね。
ポイントは顔の片方ばかりを使わない、手や枕などで圧迫しない、そして一番重要なのは癖になっていることをきちんと意識するということです。
2.ストレッチ
顔の筋肉をほぐすと、関節の柔軟性が向上するため歪み防止に効果があると考えられます。以下は顎関節を中心にした簡単なストレッチですので、気が付いた時にやってみましょう。
1.左右の手で頭蓋骨を包み込むように軽く圧迫し、前後左右にゆっくり動かす
2.左右のこめかみ周辺を手のひらで軽く圧迫しながら口を30回程度開け閉めする
3.口を無理のない程度に自然に開き、そのままゆっくり首を前後左右に倒す
4.舌を歯茎をなめるように1周ぐるりと回し、反対からも回す
3.ツボ
「かんりょう」目尻からまっすぐ下ろして頬骨を通るラインと、鼻の下側のラインとぶつかる場所にあります。顔の筋肉を刺激し、顔の歪みに効果があるとされています。痛みを感じない程度に気持ちよく刺激します。
「ちそう」口角アップにも効果的なツボ。口角のすぐ外側にあり、ほうれい線の予防にもなるので覚えておきたいツボのひとつです。
4.ガムを噛む
普段から片方の歯ばかり使っているという自覚があるのなら、食事以外でも噛むエクササイズをして左右対称に刺激を与えることを目指しましょう。固いものは噛めなくても、ガムなら手軽に始められるはず。
唾液の分泌をよくし、口内環境を整えてくれたり、鼻呼吸を促してくれる効果もあります。
もっと負荷をかけたいのであれば、割り箸を左右の奥歯で噛むという方法もおすすめです。
5.鼻呼吸をする
現代人に多い「口呼吸」も、顔の歪みの原因になっていることが多いようです。横から見ると、上顎より下顎が引っ込んでおり、出っ歯の状態になりやすく、口がぽかんと開いてしまうような状態になると言われています。これは「アデノイド顔貌」と呼ばれる状態であり、長期間口呼吸が続いた結果だと考えられています。
口を閉じるテープを利用したり、ガムを噛むなど鼻呼吸を促すようにしてみましょう。鼻だけで呼吸するのが苦しい場合は鼻炎や咽頭扁桃肥大などがある可能性もありますので耳鼻科に相談してみましょう。
6.噛み合わせの矯正
歯並びや噛み合わせなども顔のバランスに影響を与えています。
他にも、虫歯があって痛い、歯が抜けてしまって噛みにくいなど、物理的な問題で左右差ができてしまっている可能性もあります。足りない部分の歯を差し歯にしたり、噛み合わせを調整してもらったりするだけで左右の噛む力のバランスが取れるようになるかもしれません。
顎関節に痛みを感じることがあれば顎関節症の可能性もありますので、一度歯科医の診断を受けることをおすすめします。
7.小顔矯正
いわゆる「小顔矯正」と呼ばれている施術は、顔の歪みをとって老廃物を流しバランスを整えることを目的としています。
凝り固まった顔の筋肉をほぐし、関節の柔軟性を高め、優しく矯正することで本来の正しい位置に近づくようにしてくれます。頭蓋骨を強く圧迫したりする施術はとても危険なので注意してくださいね。
サロンで施術を受けることで、自分では気づかない筋肉のコリや、左右のバランスなどを指摘してもらえるので自宅でのエクササイズもより効果が高まりそうですね。
体のゆがみが顔のゆがみにつながることも
顔が歪んでいる、とお悩みの方。実は顔だけではなく体も歪んでいることが多いのです。顔の使い方に癖があるように、足を組んだり、一方の肩にばかり荷物をかけるなど片方だけに力がかかっていることがありませんか?猫背など普段から姿勢が悪いと、それにつながる首や頭にもその歪みが影響してくると言われていますので注意が必要です。
顔も体と同様、多数の骨と筋肉で構成されています。無意識のうちに片側ばかり使う癖は思い当たる人も多いはず。普段からその癖を意識して、左右バランスよく筋肉を使うこと、ストレッチやツボ押しで柔軟性を高めることを習慣にしてみましょう。また、顎関節や歯の問題も顔の歪みには大敵となりますので、トータルでしっかりケアしていくことが重要です。