女性に急増中の「FAGA（女性男性型脱毛症）」とは？

近年、女性に急増している「FAGA（女性男性型脱毛症）」というものをご存知でしょうか。女性には、聞き慣れない名称だと思いますが、誰しもが発症する恐れがあります。

そこで今回は、聞き慣れない「FAGA」について詳しくご紹介するとともに、FAGAのタイプや治療法などについてもご紹介していきたいと思います。

聞きなれないFAGAとは

FAGAは、男性型脱毛症であるAGAと同じ原理によって薄毛・抜け毛が進行する症状のことを指し、男性型との区別をつけるためAGAとFAGAに分けられています。

FAGAの特徴としては、加齢による脱毛とは異なるものであり、男性型のAGAと類似した症状が起こります。単なる加齢や年齢に関係なく発症するため、ホルモンバランスの乱れが主に関係している可能性が高いとされています。

また、AGAの場合は、生え際部分から薄毛になるというパターンがほとんどですが、FAGAの場合は、頭頂部・前頭部の髪が細くもろくなっていく特徴があります。

FAGAの原因にはどんなものがあるの？

FAGAの原因には、女性ホルモンの減少やストレスなどが関係しているといえます。

加齢による女性ホルモンの減少

単に年齢を重ねることによる毛髪の減少とは異なり、加齢による女性ホルモンの減少はホルモンバランスが乱れるため、FAGAの原因となります。

女性ホルモンは女性に飲み存在し、男性ホルモンは男性にのみ存在すると思われがちですが、女性にも男性ホルモンは存在し、男性にも女性ホルモンがあります。加齢により女性ホルモンが減少していくと、男性ホルモンが増加することが分かっています。これが、FAGAの原因となるのです。

女性ホルモンのエストロゲンは、髪の成長や健康状態に深く関係しています。エストロゲンが活発に分泌されていれば、薄毛や脱毛を引き起こすことはないのですが、その分泌量が減少すると、脱毛や薄毛を引き起こしてしまいます。

生活環境の急な変化によるストレス

新しい環境での生活は、本人に自覚がなくても、体はストレスを感じているもので、自律神経のバランスが乱れる原因となります。自律神経のバランスが乱れると、ホルモンバランスも崩れることが多く、FAGAを引き起こす場合があるのです。

引っ越しだけでなく、転職なども大きな原因となるため、生活環境の変化には注意する必要があるでしょう。

FAGAの３つのタイプ

FAGAには、進行具合により、以下の３つのタイプが存在します。

・Ⅰ型…頭頂部の一部分が薄くなる
・Ⅱ型…つむじ部分の薄毛が少し広がっている状態
・Ⅲ型…薄毛部分が広がり、進行している状態

FAGAは、頭頂部にできるため、自分ではその症状に中々気づけないことが多く、進行させてしまうことがあります。FAGAだけでなく、AGAも同様に、進行型であることが分かっています。

FAGA チェックをしてみよう

FAGAになる可能性があるか、不安に思われた方も多いと思います。そこで、FAGAのチェックリストを用意いたしましたので、簡単なチェックとはなりますが、確認してみましょう。

・父、または母が薄毛である
・月経周期が不順
・肩こりや腰痛がある
・関節痛がある
・のぼせることがある
・汗っかき
・髪の分け目が薄い
・ダイエット中
・手足、腰、お尻が冷えている

いかがでしたか？この中で４つ以上当てはまるものがあるという方は、注意が必要です。今は症状がなくても、当てはまるものが多ければ多いほど、この先FAGAを発症する可能性が高いと言えるでしょう。進行型脱毛症は、放置していても改善することはありません。必ず対策をとり、早急に治療を始めることが大切です。

FAGAの治療法

FAGAの治療法は、専門のクリニックにて治療を受けるものになります。もちろん、生活習慣の改善や、ホルモンバランスが乱れるようなことはなるべく避ける必要があります。治療法は主に、内服薬と外用薬による治療となります。

１．内服薬

FAGAの治療の一つは、内服薬を服用することによる治療です。AGAの場合には、飲む育毛剤「プロペシア」を服用してきましたが、この薬は生理周期や妊娠などに影響を及ぼす恐れがあるとされ、女性への服用は禁止されていました。しかし近年、女性用の内服薬「パントガール」という薬が発売され、産後の脱毛症などにも用いられています。

パントガールの働きは、毛根の活性化と代謝を促進することで、抜け毛を減少する効果があります。