長期のお休みなどをきっかけに生活リズムが乱れてしまい、深夜になっても目がパッチリ冴えてしまっている昼夜逆転生活になってしまうことってありませんか?いったん崩れてしまった生活のリズムを取り戻し、昼夜逆転生活を元通りに戻すのは大変そうですが、昼夜逆転生活はあらゆる体の不調を引き起こしてしまう可能性もあります。そこで今回は昼夜逆転生活の治し方をご紹介します。
昼夜逆転生活とは?
昼夜逆転生活とはその名の通り、昼と夜が逆転した生活をいいます。
通常の生活リズムは、朝起きて活動を行い、夜眠るというリズムを繰り返しますが、昼夜逆転生活は朝や昼間に眠り、夜活動する生活リズムになってしまいます。
昼夜逆転生活は、3食バランスの良い食事をすることも難しくなりますし、良質な睡眠をとることも難しくなりますから、いろいろな悪影響が心身ともに出てきます。
昼夜逆転生活による悪影響・デメリット
昼夜逆転生活が続くと、体内時計が狂いが生じるため、様々な悪影響・デメリットが生じます。
慢性的な睡眠不足
昼夜逆転生活を続けると、慢性的な睡眠不足になります。
人は通常日中に活動を行いますから、朝や昼にしっかり睡眠を取ろうと思っても、他人の生活音など何らかの睡眠の邪魔が入り、しっかりと睡眠を取ることができません。
また、日中に太陽光を浴びることで精神を安定させてくれるホルモンであるセロトニンが分泌されるのですが、昼夜逆転生活ではセロトニンの分泌が十分に行われなくなります。
このセロトニンは日が落ちるとメラトニンというリラックスホルモンの材料になるのですが、セロトニンの分泌が不十分だと、リラックスホルモンのメラトニンの分泌も不十分になり、不眠症や睡眠障害を引き起こしてしまいます。
太りやすい体になる
昼夜逆転生活になると、セロトニンの分泌が不十分になり、太りやすくなります。セロトニンは精神を安定させてくれるだけではなく、食欲を抑制する働きもあるので、このホルモンの分泌が不十分だと当然食欲もコントロールしにくくなり、太りやすくなります。
また昼夜逆転生活はどうしても運動不足になりますから、それもプラスされます。
老化する
夜10時~夜中2時までをゴールデンタイムといい、この時間に美容や若返りに必要なホルモンが分泌されるのですが、昼夜逆転生活では、ゴールデンタイムが活動時間となりますから、美容や若返りに必要なホルモンが分泌されないことになります。
ですから、若返りホルモンが分泌されない生活を続けると老けてしまうのです。
免疫力が低下する
昼夜逆転生活でセロトニンの分泌が減少することで、免疫力が低下します。免疫力が低下すると、風邪をはじめとする様々ウイルスや病原菌に対しての抵抗力が弱まってしまいますから、風邪をひきやすくなったり、様々な病気にかかりやすくなります。
うつ病になるリスクが高まる
精神を安定させてくれる働きのあるセロトニンの分泌が減少すると、イライラしやすくなったり、悲観的になったりなど精神的にも大きな影響を及ぼします。昼夜逆転生活では人と接する機会も減ってしまいますから、うつ病になるリスクも高くなります。
ビタミンDの生成が不足する
ビタミンDとは太陽の光を浴びることによって作られるビタミンで、丈夫な骨を作るために必要な栄養素です。
昼夜逆転生活では太陽の光を浴びることがなくなりますから、ビタミンDが満足に作られず、ビタミンD不足になります。ビタミンDが不足すると、骨粗鬆症や骨軟化症などのリスクが高まります。
昼夜逆転生活の治し方
心身ともに悪影響を及ぼす昼夜逆転生活は正しい生活リズムに直す必要があります。
1.体内時計をリセットする
昼夜逆転生活で乱れてしまった体内時計をリセットしましょう。
とはいえ、いきなり昼行型の生活リズムに戻すのは、昼夜逆転生活が長く続いていている場合には難しいので、少しずつ行いましょう。
リセット方法は簡単で、少しずつで良いので、昼行型の生活リズムに近づけるようにしていきます。例えば眠る時間を1時間ずつ早める、食事の時間を整えるなどです。
2.朝に太陽光を浴びる
毎朝、カーテンを開けて太陽光を浴びるようにしましょう。少しの時間でも散歩するなどできればベストです。朝しっかりと光を浴びることで、体内時計が正常に機能するようになります。
3.寝る1時間前のスマホやテレビは避ける
朝に光を浴びると体内時計のリズムを整える働きがありますが、夜に強い光を浴びてしまうと寝つきが悪くなってしまいます。
テレビやパソコン、スマホなどは最低でも寝る1時間前には操作を控え、コンビニなどにも行かないようにしましょう。
4.夕食は寝る3時間前までに
夕食を食べる時間は、寝る3時間前までに終わらせるようにしましょう。夜遅くの夕食では消化活動が睡眠を妨げてしまいます。
また食事の内容も意識する必要があります。タンパク質が不足すると、睡眠不足になりやすくなりますから、肉や玉子、大豆製品などからしっかり良質なタンパク質を摂取するようにしましょう。
タンパク質に含まれる必須アミノ酸であるトリプトファンは、メラトニンの分泌に欠かせない成分です。
5.寝る前のカフェインなどの刺激物を避ける
寝る前に、カフェインが含まれるコーヒーや紅茶、緑茶などを飲んでしまうと、睡眠を妨げてしまうことになりますから、カフェインが含まれない麦茶やハーブティなどを飲むようにしましょう。
アルコールもカフェイン同様に睡眠の妨げになりますから、寝酒は避けましょう。
6.適度な運動を取り入れる
日中、適度な運動をして適度に体を疲れさせることも、夜眠るためには必要なことです。特別激しい運動をする必要はありませんので、ストレッチや軽いエクササイズなどを行うだけでも十分な効果があります。
7.ゆったりとお風呂に入る
ぬるめのお風呂にゆったりと入ることで、眠りやすくなります。ぬるめのお湯に25~30分ほどしっかり浸かりましょう。お風呂にゆっくりと入る時間が取れない場合は、熱めのお湯に短時間浸かりましょう。
無理のない範囲で少しずつ
確かに昼夜逆転生活は心身ともに悪影響を与えてしまいますが、昼夜逆転生活を送ってきた期間が長ければ長いほど、簡単に改善することは難しくなります。
なかなかうまくいかないからといって、イライラしたりストレスを感じたりするのはよくありませんから、焦らずに無理のない範囲で少しずつ改善していくというふうに気持ちを持つことが大切ですよ。