20代にも増加中の「抜毛症」。髪の毛を抜く癖を直す方法は?

20代にも増加中の「抜毛症」。髪の毛を抜く癖を直す方法は?

 

特に大きなきっかけはないのに、自分の髪を抜いてしまうことはありませんか。何分も続けて髪を抜いてしまうことがあれば要注意です。もしかしたら、無意識に髪の毛を抜いてしまう「抜毛症」かもしれません。

抜毛症がひどくなると髪の量が減ってしまったり、周りに迷惑がかかる恐れがあります。できることなら自力で克服したいですよね。

今回は、髪の毛を抜いてしまう抜毛症の原因と対策方法を解説します。

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髪を抜く癖がやめられない「抜毛症」とは?

抜毛症とは、自ら「髪の毛を抜いて」しまう反復性の強い癖です。”緊張して頭を触り髪を抜いてしまう”など単純な癖とは異なり、病的に抜き続けてしまう状態です。0.6-3.4%の人が発症していると発表されましたが、自覚していても隠す場合があるため、実際にはさらに多くの人が発症していると予測されます。

全体的に見ると10代と20代の若い世代に多いのですが、近年は成人も抜毛症に苦しむ人が増えています。生活の中で慢性的にストレスを抱えている人に見られ、精神的ストレスに比例して抜毛症もひどくなります。

抜毛症が進行すると、一部の髪の毛がなくなり、まだらな脱毛斑ができます。本人も髪を抜く癖をやめたいと思っているのにやめられないのが抜毛症の特徴です。また、利き手側髪の毛を多く抜く傾向があります。

抜毛症は自傷行為とは違い、髪の毛を抜くことで気持ちが落ち着き、不安やストレスが軽減します。ネガティブな感情に対応するために無意識に行っており、神経回路の働きによるものです。

抜毛症が進行している人はうつ病など脳内環境も病気になっている可能性があるので、どうしてもやめられない場合は薬物治療や心理的治療を施す場合もあります。

20代にも増加中の「抜毛症」。髪の毛を抜く癖を直す方法は?

 

抜毛症か判断するには

抜毛症の判断基準

抜毛症にはある程度の傾向があります。以下の点に当てはまる人は抜毛症の恐れがあります。普段の生活を思い返してチェックしてみましょう。

・髪の毛を10分以上抜き続ける
・ゴミ箱や床が髪の毛でいっぱい
・不安感やストレスを強く感じる出来事があった
・生え際の位置が左右で異なる
・憂鬱な気分が続いている

気になることがあって髪の毛を1-2本抜いてしまうくらいなら問題ありません。「10分以上」抜き続けていたら抜毛症の可能性が高いです。

どんな時に髪を抜いてしまうのか

髪を抜くタイミングは、基本的には日常生活の中で起こります。しかし無意識なので、職場や学校で抜いてしまうこともあります。

・読書中
・テレビを見ている時
・パソコン作業中
・電話中
・就寝前
など、作業中・休憩中に関係なく起こり得ます。

職場や学校などで髪の毛を抜き続けていると周りの目が気になってしまい、社会生活に支障をもたらす場合もあります。

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主な原因

抜毛症は研究段階であり、全貌は未だ解明されていません。しかし、「精神的ストレス」が大きく関係していると分かりました。

・不安やストレス
・情緒が不安定
・トラウマがある
など、精神的ストレスが強くなると髪を抜いてしまうことが多いです。

抜毛症の人は同時にうつ病を患っていることもあり、抜毛行為がうつ状態と連動するために精神的・心理的治療が必要になる場合もあります。髪の毛を抜くと幾分か気持ちがすっきりします。

一方で、少数派ではありますが、”頭のかゆみが続いて髪の毛を抜いてしまった”、”枝毛や白髪を抜く癖がひどくなった”など、物理的なことが原因で抜毛症になる人もいます。

20代にも増加中の「抜毛症」。髪の毛を抜く癖を直す方法は?

 

髪を抜く癖を直す方法

無意識に髪を抜いてしまう抜毛症。意識的に治す方法を紹介します。

ストレス発散法を考える

抜毛症になって日が浅い人は、原因となる心理的負担を軽減することが有効です。

抜毛症は精神的ストレスや不安などから発症します。精神的ストレスや不安は綺麗に解消することが望ましいですが、すぐに解消できるとは限りません。まずは原因になっているストレス源を突き止めてみましょう。

ストレス源が分かったら、同じ心理状態になった時にどう発散するか考えます。例えば”人間関係に悩みが生まれたら学生時代の友人に相談する”など対処方法を考えます。髪の毛を抜く癖を完全に取り去れるとは限りませんが、「髪を抜く行為以外」の選択肢を持つことで、ストレス解消行為の対象を違う分野に置き換えることができます。

もしもストレス源が明確に判明し、自力で解消できる場合は、ストレス発散を積極的に行いましょう。

精神科を受診

すでに反復性の強い癖となっている場合は、抜毛症は簡単にはやめられません。医療機関での治療が適切です。

抜毛症は共通点のある「強迫神経症」に近い治療を受けます。精神科でSSRIというセロトニン再取り込み阻害薬を使用した薬物治療を行うのが一般的です。また薬物治療に並行して、心理的負担になっている事柄に対して心理的治療が施されます。

抜毛症が進行しており、頭皮や髪にダメージがある場合は、皮膚科で薬物治療を受けることもあります。

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