現代を生きる人の万病ともなってきている“ドライアイ”。その原因をしっかり理解している方はどのくらいいらっしゃるでしょうか。辛い症状に悩まされる前に、改善方法を取り入れ、悪化を避けることが大切です。
今回は、ドライアイの原因と改善法をテーマにお話していきたいと思います。病院での治療を受けるほどになる前に、自分でもできる改善法についてもご紹介していきますので、ぜひ取り入れてみて下さい。
ドライアイの原因
まずはどうして目が乾燥してしまうのか、原因について確認していきましょう。
パソコンなどによる目の酷使
目が疲れると当然乾燥などの症状があらわれるようになります。特に現代はパソコンなどが常に身近にあるようになってきましたね。パソコンやスマートフォンの利用は、ヴィジュアルディスプレイターミナル症候群を引き起こす恐れがあることが分かっています。
これはパソコン等のディスプレイを長時間見たり使用することにより、目だけでなく精神面や体に不調をきたす病の総称で、ドライアイもそのひとつになります。特に使用時間が8時間以上の場合かかりやいといわれています。
コンタクトの使用
視力が悪い方や、おしゃれでカラーコンタクトを使用している方も増えてきていますが、例え視力を助けるものであっても異物には変わりありません。目本来の機能を妨げてしまうこともありますし、レンズとの間に異物が入った場合、傷の原因になる可能性もあります。
当然目への負担も大きくなるので、ドライアイを発症しやすくなります。
外部からの乾燥
空気が乾燥する季節は、目にも乾燥を及ぼします。また、空調の風が目に当たり過ぎることでもドライアイを引き起こすことがあるのです。
このように、自ら原因を作り出していることがほとんどだということが分かりましたね。
現れる症状は?
症状としては、乾きを感じる他にも以下のようなものが現れることがあります。
・異物感を感じる
・目が疲れやすい
・かすむ
・ゴロゴロする
・目ヤニが多い
・些細な光も眩しく感じる
・涙が出やすい
・痛みがある
・充血
・肩こり
・頭痛
これを見るだけでも辛い症状であることが理解できますが、眼病を患っていることもありますので症状が酷く辛い場合は注意が必要です。
特に注目したいのは目に関する症状だけではないということ。症状を放っておくと次第に目以外の部分にも影響が生じることがあるのです。肩が凝って辛い、頭痛を頻繁に感じるといった場合、ドライアイが根本的な原因であることもあります。
自分でできる改善法
では少しでも症状を感じたら実践したい改善法について解説していきましょう。
1.目薬
目薬はクールなどの表示があるものではなく、防腐剤の含有が少量で、目に良い成分のみが配合されたものを選ぶことがポイントです。クールタイプは爽快感を得ることができるため、効果があるように感じられる方が多いのですが、実際は逆効果です。
特に良いのは角膜を保護してくれる成分が含まれたものや、塩化ナトリウムなどの涙液にミネラルを補ってくれる成分が入っているものです。
2.1時間おきに休息させる
仕事でどうしてもディスプレイを見続ける必要がある場合でも、休息を設けることで改善できることがあります。目安としては1時間が限度。
5分から10分は目をつむったり、外の景色を眺めるなどし、パソコンの画面から目を離すようにして下さい。可能な場合は目の周りを温めてあげるとなおよいです。
3.まばたきを増やす
まばたきをするだけでも目の乾燥を防ぐことができます。真剣に作業をしているとつい回数が減少しがちなので、意識的に増やすようにしましょう。
4.ツボ押し
1.太陽 目尻と眉尻の中間~少し外側のくぼみ
2.せいめい 眉の内側のくぼみ
3.天柱 首と後頭部の境にある筋肉の外側
この3つのツボを押すだけでも疲れや充血、頭痛、肩こり、首コリの解消につながります。動画を見ながら場所を確認し、刺激していきましょう。
5.空気の乾燥を防ぐ
加湿器を置ける環境なら使用するのが理想ですが、デスクの上でも使えるアイテムも多くあります。水で濡らしておくだけで使えるものもありますし、濡れたハンカチを置いておくだけでも効果はあります。
6.コンタクトの使用時間は守る
特にカラーコンタクトでは、使用時間の厳守が大切です。守ることができないと、ドライアイを招いても仕方ないほど負担が大きいということは理解しておいてください。
もちろん、視力をサポートする通常のコンタクトでも過剰な使用は避けた方が得策ですよ。
7.食事から栄養素を補う
ビタミンとミネラルを積極的に摂取することで目の健康を保つことができます。
手軽に摂取できるおすすめな食材としては、
・卵
・納豆
・牛乳
・柑橘類
・緑黄色野菜
・海藻
・果物
などがあります。
ランチにはどれかひとつでも取り入れるようにし、仕事中でも体の内側から目の疲れを和らげてあげることを意識しておきましょう。
いかがでしたでしょうか。ドライアイについては長い期間放置しがちな方が多いのも悪化させてしまう原因のひとつになっています。これらの改善法を試しても症状がおさまらず、ひどくなるようであれば病院での診察を受けるようにしてくださいね。