仕事や家事をしていて、どうにも身が入らない、やる気が起きない…そんなことはありませんか。やらないといけないことは、頭ではわかっているのに心や体が追いつかないと、あせりの気持ちばかりが募ってしまいます。泥沼でもがくようなこの状態は、どうして起きてしまうのでしょうか。やる気が出ない原因や、やる気が出ない時の対処方法などについて、詳しくご紹介します
やる気が出なくなる原因は?
仕事や家事へのやる気が出ない原因には、大きく分けて3つの原因が考えられます。
肉体的な疲れ
睡眠不足や風邪気味で体調が万全でないなど、体のどこかに不調をきたしている場合が当てはまります。体が休みたいという欲求のサインを出しているのに、それを無視している場合、やる気が出ません。
精神的な疲れ
ストレスや考え事などを抱えている場合、それが気にかかって集中できないということがあります。理由はわからないけれど、なんだか頭の中がもやもやする、といった場合も、何か気がかりがあってそれに気がついていないことも。その気がかりやストレスを解消することが必要です。
やりたくないことをしている
理想と現実のギャップに悩んでいたり、自分の意に染まないことを続けていると、やる気を失ってしまいます。やりたくはないけどやらなければならない、と自分で思い込んでいると、それがストレスにもなり、ますますやる気がなくなってしまいます。
目標がないまま、同じことを繰り返していると肉体的だけでなく精神的にもやる気を失います。つまり原因は一つだけでなく、いくつもの要因が絡み合い、やる気をなくさせているとも考えられるのです。
やる気が出ない時の対処法
どうしてもやる気が出ない、しかし目の前のことはやらなければならない、そんな時あせればあせるほどうまくいきません。この現状を打破するために、すぐ出来る次のことを試してみましょう。
1.環境を整える
机や部屋が散らかっていると、気が散りやすくなります。やる気が出ない場合は、思い切って机を整理したり、掃除をしてみましょう。体を動かすことが気分転換にもなります。
2.顔を洗う
眠気などがある場合、冷たい水で顔を洗うことで目が覚めますし、さっぱりするので気持ちをリセットできます。
3.頭皮に刺激を与える
頭にあるツボを押すのもおすすめですが、髪を引っ張って頭皮に刺激を与えると頭がすっきりします。女性なら、髪をまとめる時に少し高い位置で縛ると頭皮が伸びます。タオルやはちまきを強く巻くのもおすすめです。
4.ストレッチをする
座りっぱなし、立ちっぱなしなど、同じ姿勢を長時間続けていることで血行が悪くなることも体の不調につながり、やる気を失わせます。体を伸ばすストレッチをする、肩や首を回すといったことで、固くなった体をほぐすことが大切です。
5.やるべきことを紙に書き出す
手で字を書くことで、頭を整理します。やるべきことを一つ一つ書き出すと、今すぐにやらなくてはいけないこと、また時間をおいて取りかかっても大丈夫なものなどが見えてきます。
6.時間制限を自分に課す
今日中にやる、というくくりだと難しいので、「○時まで」「あと15分」といった短い時間制限を設けます。細かく切り替えをすることで、集中力が戻ってきます。
7.昼寝をする
眠気があるとなかなか集中が出来ません。そんな時には思い切って昼寝をしてしまいましょう。ただし長時間の昼寝はかえって体がだるくなってしまうので、10分か15分ぐらいにとどめておきます。
8.ほんの少しだけ甘いものをつまむ
頭に栄養をあげることで、やる気を出しましょう。この時大切なのは食べ過ぎないこと。空腹すぎるのもやる気をなくす原因になるので、ほんの少しだけ甘いものを食べるようにします。
9.散歩に行く
外の空気を吸うことも気分転換になります。仕事場なら別の階のトイレに行くなど、今の場所からなるべく離れてみるのがおすすめです。
10.音楽を聴く
脳に直接刺激を与えてくれる音楽は、手っ取り早く気持ちを盛り上げてくれます。いつでも自分の大好きな曲を聴くことが出来るようにしておくと良いでしょう。家事をしながら歌を歌うのもストレス解消と気分転換になり、やる気を引き出してくれます。
※病気を疑ったほうが良い場合も!
体調はそれほど悪くないのに、どうしてもやる気が出ない、そんな日が続く場合は体のどこかに不調が起きているサインかもしれません。生活に支障が出ているような場合は、以下の病気の可能性も考えてみましょう。
うつ病
やる気が出ないだけでなく、朝起きることが出来ない、いつも疲れを感じているといった身体的な不調だけでなく、不安やイライラ、集中できないといった症状があります。十分な休養と薬による治療で改善できます。
無気力症候群
うつ病と違い、無気力や無関心といった症状が出る病気です。また落ち込みや不安といった精神的な症状がなく、何に対しても無感動といった反応が見られたり、特定のことに対して無気力になるといったこともあります。カウンセリングを行い、治療していきます。
橋本病
甲状腺の疾患で、ホルモンの減少によって起こります。やる気が出ない、イライラするといった症状のほか、動悸や便秘、下痢などの症状も併せて起きます。男性より女性に多い疾患で、甲状腺ホルモンを投与して治療しますが、完治は難しいとされています。
自律神経失調症
ストレスや生活習慣の乱れ、また女性だと更年期に起きることの多い疾患です。やる気が出ない、疲労感が続くといった症状のほか、耳鳴りや偏頭痛、不眠といった症状もあります。薬の投与やカウンセリングを行います。
日頃の生活を改善することで、やる気になる自分になろう
やる気が出ないといった場合、多くは体の不調か精神的な不調が大きな原因です。それを改善するためには、日頃からストレスをためないための生活習慣を心がけることが大切です。
ストレスから身を守る
環境や人間関係がストレスを引き起こしているなら、そこから離れることも必要です。
食べ過ぎや飲み過ぎる食生活を改める
ストレス発散のつもりの食事やお酒が、かえって体にストレスとなっている可能性があります。
十分な睡眠を取る
平日は難しくても、休日は早寝早起きを心がけるなど、体のリズムを正常に戻す努力をしましょう。
どうしてもやる気が出ない、そんな時は体がSOSを出しているサインかもしれません。無理にやる気を出そうとするのではなく、体のサインを受け入れて休憩を取ることも必要です。もしやる気が出ない状態が長く続く場合は、病院で治療を受けることなども考えるようにしたいですね。