頭皮が突然かゆくなる症状は、誰しもが一度は経験することだと思います。ではなぜそのようなかゆみが起こってくるのでしょうか。
今回は、シャンプーなどで清潔を心掛けているにも関わらず、頭皮のかゆみが止まらない原因「頭皮湿疹」について詳しくご紹介していたします。
頭皮のかゆみの原因「頭皮湿疹」とは
頭皮湿疹とは、頭皮がいくつかの原因から炎症を起こし、頭皮に赤みが生じ、湿疹としてあらわれるものをいいます。一時的なかゆみでおさまる場合もありますが、慢性化してしまうこともあります。
頭皮は、皮ふよりも硬いイメージをもたれている方が多いと思いますが、実は頭皮はとてもデリケートなのです。普段のシャンプー方法や、ブラッシングのやり方によっては、頭皮を傷つけてしまっている場合もあります。
そういった些細なことが原因となり、頭皮が炎症を起こしてしまうこともあるため、普段のケアから優しく丁寧に行うことが大切です。
「頭皮湿疹」の症状
頭皮湿疹の症状は、かゆみの他にこれらの6つの症状があらわれます。
・小さな湿疹ができる
・頭皮に赤みが生じる
・ニキビのような吹き出物ができる
・乾燥がひどくフケがでる
・アレルギー性の症状がでる
・皮脂が多く、髪がべたつく
これらのいくつかが同時に症状としてあらわれる場合もあり、頭皮湿疹は、かゆいだけでなくとても辛いものなのです。かゆみが治まっても、ニキビや湿疹が治まらないと、かゆみがぶり返すこともあります。すぐ治るだろうと放置せず、早急に対策を始めることが大切だといえるでしょう。
頭皮湿疹の原因は皮ふ炎?
頭皮湿疹ができる原因はさまざまですが、皮ふ炎やアレルギーが関係していることがほとんどです。対策を始める前に、どのような皮ふ炎が原因となっているのか、確認していきましょう。
1.接触性皮膚炎
接触性皮膚炎の特徴としては、頭皮に小さな湿疹ができ、赤みが生じることです。この接触性皮膚炎による頭皮湿疹の原因には、下記の3つが考えられます。
・カラー、パーマ剤などにより起こるアレルギー
・シャンプーやリンスの洗い残し
・皮脂詰まり
美容院で髪を染めている方はとても多いと思いますが、そのカラー剤が頭皮に付着することで、アレルギーを引き起こす場合があります。
また、シャンプーやリンスの洗い残しや、毛穴の皮脂詰まりも、頭皮に刺激を与え、炎症を引き起こす原因となります。これらが、主な接触性皮膚炎の原因といえるでしょう。
皮脂欠乏性皮膚炎
皮脂欠乏性皮膚炎の特徴としては、冬の乾燥しやすい季節や、エアコンなどによる乾燥が原因となることです。皮脂が欠乏していることから、乾燥がひどくなり、フケが止まらなくなるという症状があらわれます。
皮脂欠乏性皮膚炎による頭皮湿疹は、フケとかゆみが主な症状となりますが、フケを取り除こうと過度な洗髪により、悪化することがあります。そうなると、かぶれや炎症が悪化し、治りにくくなってしまうので、注意が必要です。
アレルギーによる頭皮湿疹
アレルギーによる頭皮湿疹の特徴は、完治が難しいということと、かゆみが強く、フケ・赤み・ニキビなどの吹き出物が生じることです。
アレルギーによる頭皮湿疹は、アトピーと同じように、アレルギー物質が体内に入る、または触れることにより引き起こされます。アレルギーによる頭皮湿疹は、一度症状が治まっても、また再発することが多く、肌のバリア機能がひどく低下してしまっている状態なのです。
ホコリ・ハウスダスト・花粉・動物の皮ふなど、アレルギーはさまざまなところに潜んでいます。アレルギーによる頭皮湿疹があらわれた場合は、まずはアレルギーの特定から始めることが大切です。
自分でできる頭皮のかゆみ対策
それでは、そんな辛い頭皮湿疹によるかゆみを改善するための対策方法についてご紹介していきたいと思います。
シャンプーは2日に1度
シャンプーは、髪に付着した汚れを落とす効果がありますが、頭皮のバリア機能が低下している時は、2日に1度のペースで行うようにしましょう。
髪の汚れは、予洗いだけでも十分落とすことが出来ます。ぬるま湯で優しく頭皮をマッサージするつもりで髪を洗って下さい。シャンプーをしない日をもうけることで、乾燥を防ぎ、頭皮への刺激を軽減する効果が得られるでしょう。
アレルギー薬の使用
強いかゆみが生じている場合は、抗ヒスタミン剤や抗アレルギー剤などの、飲み薬を服用することが効果的です。アレルギー薬については、市販のものではなく、皮ふ科などで処方される薬を使用することで、保険が適用されるため、安く手に入れることができますよ。
また、市販で販売されている抗炎症剤スプレーや、塗り薬を塗ることでもかゆみを抑えることができます。
これらの対策法は、かゆみが我慢できないときに行うものですが、毎日の生活習慣も見直す必要があります。食事や睡眠、ストレスを溜めすぎないことは基本です。お薬でかゆみを抑えるとともに、生活習慣も見直していきましょう。