「乳液」正しく使えていますか？ぜひマネしてほしい本当の使い方

基礎化粧品はシンプルに、使用する化粧品の数は少ない方が良いというブームが起こってから数年以上経っています。時短ケアは単なる手抜きではなく、シンプルな方がお肌に良いと思われている方も増えています。

たしかに、何でもかんでも重ねて塗りこむのが良いわけではありません。必要なものを必要なだけ補うことがスキンケアの基本でしょう。

ところが、シンプルなお手入ればかりが注目されてしまうことで、「乳液」という優れた基礎化粧品の存在が薄れているようです。乳液は、正しく使えばお肌が喜ぶ優れた基礎化粧品です。

ここで乳液の正しい使い方、選び方、活用方法などご紹介しましょう。

乳液の役割や効果

乳液は化粧水とクリームを混ぜたようなもので、化粧水とクリームを使えば乳液は必要ないと思われている方も少なくありません。最近では、化粧水にもとろみがあり保湿力が高いものが多くなっているので、乳液なんて使わなくても十分しっとりすると感じてしまうのでしょう。

でも、化粧水と乳液にはそれぞれに違う役割があります。お肌に対して水分は与えるものであり、乳液は保護するものと考えてください。

トロッとしたコクのある化粧水は、すごくしっとりした感じはしますが、そのコクが水分の浸透を邪魔してしまうこともあります。表面だけがしっとりした感じでも、本当にうるおいが必要なところには届きにくくなってしまいます。

化粧水を浸透させてしっかり水分を補うと、その水分の蒸発を防ぐ皮脂膜が必要になります。皮脂膜は、水分と皮脂が混ざり合ったもので、自分の肌で作り出す天然のクリームのようなものです。

この皮脂膜が肌の潤いを守り、外部からの刺激からもガードするバリア機能になるわけですが、皮脂膜はクレンジングや洗顔などで壊れやすいので、皮脂膜を助けるために乳液が必要になるのです。

よく「乳液はベタベタしたりヌルヌルしてしまうから好きじゃない」と言う方がいますが、それは必要以上の量を使っているからです。自分で作る皮脂膜の足らないところを補うように使用すれば、内側からのうるおいが逃げるのを防ぐと同時に、外側からの乾燥刺激などからもしっかりガードしてくれます。

乳液で水分の油分も一緒に補おうとして、使い過ぎるのは正しい使い方ではありません。与えすぎは皮脂膜の機能が弱くなる原因になるので、使用する量に注意することがポイントです。

乳液は洗顔後のスキンケアに化粧水の後に使用する保湿目的の乳液が一般的ですが、保湿目的以外にも優れた機能を持つ乳液があります。

目的別の乳液の種類を見てみましょう。

1.保湿乳液
2.UVケア乳液
3.化粧下地乳液
4.美白乳液
5.毛穴ケア用乳液
6.エイジングケア乳液
7.クレンジング用乳液
8.パック乳液
9.美容液兼用乳液

市販されている乳液にはこのようなタイプがあります。こんなに沢山の種類の乳液はあるなんて知らない人もいるでしょうが、機能を分けて使うと便利なものが沢山あります。

とくに一般的に使用されることが多いのがUVカット乳液ではないでしょうか。紫外線をカットしながら、紫外線による乾燥も同時に防ぐUVカット乳液は、夏はもちろんですが冬の乾燥対策もできます。

紫外線は一年を通して地上に届いていますから、紫外線対策は夏だけではダメですよね。乳液タイプの日焼け止めは伸びが良くて塗りやすく、顔やボディなど広い範囲で使いやすいのが魅力です。

そして化粧下地とUVカットの機能が一緒になったタイプの乳液はさらに多機能です。メイクをする前のベース作りに乳液を使っておくと、乾燥を防ぐので余分な皮脂分泌を抑えられます。

皮脂の過剰分泌によるテカリやメイク崩れを防ぐ効果があるので、乳液の幅広い活用法で素肌ケアからメイクアップまで活躍してくれるのですよ。

乳液は、化粧水よりも使う量が少ないので、いつも使い切れずに余らせてしまうという声があります。余分に使う必要もないのですが、あまり長く残すのは品質の維持のためにも良いこととは言えません。

そこで、毎日のスキンケア以外に乳液を活用する2つの方法をご紹介いたします。ぜひ試してみてはいかがでしょう。

コットンに化粧水をたっぷり含ませて乾燥が気になるところに貼りつけてパックをすることがありますが、この時に乳液をプラスするとしっとり感がさらにアップします。

目元などは特に乾燥しやすい部分なので、目の下にコットンパックをする時に乳液を使うことはおすすめです。

シートマスクでパックする時にも乳液を加えると肌がふっくらして乾燥肌の改善に効果がありますよ。

乳液には油分が含まれていますので、その油分を使ってクレンジングをするとお肌に負担が少なくておすすめです。

オイルクレンジングやクリームクレンジングよりもお肌への負担が少ないので、クレンジング後に肌が突っ張るような感じが気になっている時に乳液を使ってメイクオフしてみると良いでしょう。

乳液を選ぶ時は、自分の肌質に合わせたものを選ぶのが基本ですが、化粧水や美容液などとライン使いしなくてはいけないとこだわり過ぎる必要はありません。

サラッと使えるテクスチャーからこってりタイプまでありますから、失敗しないためにはテスターで相性を試してから購入するのが安心です。

もしも肌質に合わない場合は、クレンジングやパックに活用するようにして、日常のお手入れは気持ちよく使えるものを見つけるようにしてくださいね。