座敷のある場所でのお食事会や飲み会、お茶やお花などの習い事、お葬式などで正座を長時間する機会ってありますよね。そんな時に困るのが、足のしびれ。足がしびれてしまっては、あまりに痛すぎて立てないし歩けないし、すぐにでもどうにかしたいものですよね。
今回はこの「足のしびれ」がテーマです。足がしびれた時の対処法からしびれにくくする方法をお伝えします。
足がしびれる原因とは?
正座後に感じる足のしびれ。なぜ正座後なのか、その理由について、説明していきます。
正座は、膝下の足に体重をかけている状態です。その重さが、膝下にある血管の圧迫を引き起こし、血流を悪くさせてしまうのです。そして、血流が悪くなるだけでなく、膝下の神経が麻痺してしまうことからしびれが出るのです。
また、血流が悪くなると酸素が運ばれにくくなることで酸素が不足してしまい、知覚を伝える神経機能も低下してしまうのです。
足がしびれると、足の感覚がなくなります。足を解放してみると、そのうち血液や神経が戻ろうとする時にピリピリした感じが出てきます。
足のしびれの治し方
痛いかもしれないが立ち上がる
正座が終わったら、ピリピリしびれるのは覚悟でゆっくり気を付けて立ち上がりましょう。何かにつかまりながらゆっくりです。急に立ち上がると、ご存知の通り派手によろけて転びます。こればかりは自分の思うとおりに身体が動かせません。
立ち上がって、留まっている血流を促さないことには始まりません。立ちがることで、血流が良くなり、神経のマヒも回復していきます。
つま先で正座をして、少し時間を置く
これはしびれたなと思ったら、正座した状態で膝は床につけたまま、足のつま先を立てて、腰は踵の上にのせる感じです。つま先に圧がかかる感じです。
最初は痛いかもしれませんが、ただすぐ立ち上がるよりは少しだけ痛みが和らぎますし、立ち上がった時によろけてしまうのを少しだけ防いでくれます。
この方法は茶道、華道、書道などの正座をすることの多い習い事では割とポピュラーな方法です。
マッサージをする
足を投げ出した状態か、正座を少し崩して足をマッサージします。ふくろはぎや足の裏などさすったりしながらマッサージをすることで、血行が良くなってしびれがやがて解消されていきます。
一刻も早く血行を促してあげることが大事ですよ!
しびれにくい座り方をしよう
こまめに足の指を動かしたり、重心を移動する
ずっと同じ状態で動かないと、後で急に立ち上がった時に大変な思いをしてしまいます。
足を崩せるのが一番いいですが、タイミングを見ながら足の指を立てたり、重心を片側にかけて片方の足に血流がいくようにしたりすることで、ある程度足の痺れは弱まります。
背筋を伸ばして座る
背を丸めてダラリと座ると、膝下に体重がかかりやすくなります。
背筋を伸ばして重心を前にかけてみると、膝下に体重がかかりにくくなります。
足の甲と逆の足の裏を合わせる
最初は右の足の甲と左の足の裏を合わせる、次に左の足の甲と右の足の裏を合わせるなど、これを交互に行うことで片側の膝下が若干浮くので、少しだけ痺れが出にくくなります。
テーブルに少しだけ体重を預ける
上半身の体重が膝下にのってしまうと、血流が阻害されてしまいます。
テーブルに肘をつくのはいい方法ではありませんが、手首だけテーブルにのせて体重を分散してみると、少しだけ膝下にかかる体重の負担が軽くなります。
しびれが出ないように小まめに動かす、膝下に少しでも体重をかけにくくするなどが対策になります。
正座椅子を使ってみる
今は、昔と違って洋式の生活スタイルが多くなっています。昔ながらの畳よりフローリングが多くなったり、畳に座るより椅子に座る方が多くなっているので、そう頻繁に正座をする機会は近年では少なくなってきています。
それでも、座敷のある場所でお食事会や飲み会、お葬式、習い事などで正座をすることの多い方もいらっしゃるのではないでしょうか。
正座をして立ち上がった時に、足がしびれ過ぎて立ち上がれなかったならまだしも、よろけて派手にすっ転んでしまったなどでは恥ずかしいからどうにかしたいこともあるでしょう。
そんな時には、ある程度のしびれを軽減できる「正座椅子」というものもあります。
いろんなものが出ていますが、多くはお尻の下にこの「正座椅子」を置いてその上に座るだけです。パッと見は、正面からでは分かりません。お尻をのせる台と、高さが10cm位になる脚がついているものです。巾着もついて、折りたためば小さなサイズになります。
膝下にかかる体重をその正座椅子で負担を軽くしてくれます。
正座の後の足のしびれで嫌な思いをしたくない方は利用するのも手かもしれません。
正座中座っていてしんどくなることもありますが、問題は足を解放した後の足のしびれといったらどうにかしたいものですよね。
血行が滞っているのを解放しないわけにはいかないので、この血流が再び回り始めた頃が一番ピリピリしんどくなるかもしれません。
周りに上手く分からないように足の指を動かしたり、体重の負荷を少しでもかけないようして立ち上がった時に少しでもあのピリピリ感が出ないようにしましょう。