同じような食事の内容なのに、太りやすい人と、そうでない人がいるのは不思議だと思ったことはありませんか？
同じ食事の内容でも、太りやすいかどうかを左右するのは、基礎代謝に大きな原因があります。
基礎代謝が低くなると太りやすくなるというのは、ダイエットについて考えたことがある人なら、なんとなく知っていると思います。
基礎代謝が痩せる身体作りに、どれほど重要なのか解説します。基礎代謝を上げるための知っておきたい食生活のポイントもご紹介しますよ。
「基礎代謝」とは？
基礎代謝とは、身体を動かさなくても消費されるカロリーのことを示しています。人間の身体は、糖質や脂質などをエネルギーに変えながら活動します。
スポーツをしたり、ただ歩くだけでも、エネルギーは消費されますので、動いている時に消費されるカロリーは、人それぞれ活動量によって大きな差があります。
一方の基礎代謝は、睡眠中や安静時など、何もしていなくても消費されるカロリーです。体温を維持し、呼吸したり、心臓が脈を打って血液を全身に巡らせたり、内臓を動かして消化、分解、排出することにも、体内ではエネルギー消費がされているのです。
だからこそ、睡眠中にも、体温が保たれているわけです。とくに運動しなくても基礎代謝が高ければ、食べたものを脂肪として蓄積しにくくなり、逆に基礎代謝が低くなると、今までと同じ食生活でも太りやすくなってしまうのです。
基礎代謝は、年齢、性別、体格によって差がありますが、ある程度の目安があります。自分の年齢や体格の基礎代謝を知っておくと、食事で摂取するカロリーと消費カロリーのバランスを知ることの目安になります。
基礎代謝の目安
基礎代謝の目安を算出するには、基準になる数値と体重で計算します。
【基礎代謝量（kcal）＝基礎代謝基準値×体重（kg）】
女性の基準値を年齢で区別してみます。
1. 12歳～14歳 29.6
2. 15歳～17歳 25.3
3. 18歳～29歳 22.1
4. 30歳～49歳 21.7
5. 50歳～69歳 20.7
6. 70歳以上 20.7
このように、年齢とともにどんどん基準値は低くなっていくので、加齢で太りやすくなるのは、基礎代謝の低下が大きな要因になります。
基礎代謝を上げるために「食べ物」が重要な理由
基礎代謝を上げるためには、日ごろの食生活がカギとなります。その理由は、基礎代謝は内臓の働きが大きな割合を占めるからです。
内臓を機能させるためには、多くの血液が必要になります。消化、分解、吸収、排出という内臓の働きを左右するのは、食べ物が大きく影響するので、食生活が基礎代謝に重要なのです。
内臓に負担をかける食べ物を食べていると、内臓機能が低下して基礎代謝にも影響が出てきます。
そして、基礎代謝の個人差は、筋肉量も大きいので、筋肉量を増やすために効果のある食べ物を積極的に摂っているかどうかで、基礎代謝に差が出てくるのです。
カラダを作るのは、「食べ物」というのは、代謝にも基本なんですね。
基礎代謝を上げる栄養素と食べ物
痩せやすい身体に導くために効果のある食べ物は、代謝を上げる栄養を意識して食事をすることです。
基礎代謝のアップに効果のある食べ物と栄養をご紹介します。
タンパク質
代謝アップには、タンパク質は欠かせません。タンパク質はアミノ酸のもとになります。アミノ酸は、エネルギー代謝に欠かせない栄養素で、筋肉を作るためにも必須の栄養です。
タンパク質を多く含むのは、肉、魚、乳製品、大豆など。以前は、ダイエットには肉はタブーなどと言われていましたが、現在は、脂肪の少ない赤身の肉には、脂肪燃焼を促進するアミノ酸が豊富なので、ダイエット効果もあると言われるほどです。
基礎代謝を上げるためには、欠かせない栄養です。
ビタミンB群
ビタミンは、バランスよく摂取することが理想です。その中でもビタミンB群は、代謝を促進する作用があるので、基礎代謝を高めるためにも不足しないようにしたいものです。
野菜や果物など、多くの食材に含まれるビタミンB群ですが、緑の濃い野菜に豊富に含まれるので、グリーンスムージーなどで補うのも良いでしょう。
良質な脂質
脂質は太るイメージが強いですが、DHAやEPAなど、血液をサラサラにする作用がある良質な脂質は、基礎代謝のアップにも効果が期待できます。
イワシやマグロなど、青魚に多く含まれる良質な脂質は、メタボ対策にも効果があるので、年齢を重ねれば重ねるほど、積極的に摂っていきたい栄養です。
基礎代謝の低下を防ぐコツ
食事の内容で基礎代謝に差が出るのはもちろんですが、食事の摂り方も工夫した方がいいです。とくに気をつけたいのは、冷たいものを食べることを極力避けることです。
夏になると、ついつい冷たいものを食べたくなりますが、そのせいで内臓が冷えてしまって、内臓機能が低下し、基礎代謝も低くなる傾向があります。
逆に冬の方が体温を上げようとして基礎代謝も高くなりやすく、温かいものを好んで食べるので、内臓も冷えません。
夏ほど基礎代謝が低下しやすくなるので、夏に一気に太らないように、基礎代謝を上げる食生活を心がけてくださいね。
