肥満になると、髪にも悪影響を及ぼすことはご存知でしょうか。もちろん、過度なダイエットによる栄養不足も薄毛の原因になりますが、反対に肥満になるとさまざまな影響を髪に及ぼしてしまうのです。
そこで今回は、肥満の人が薄毛になる4つの理由について詳しくご紹介いたします。
肥満は見た目じゃなく体脂肪で判断
肥満=体重の重さと思われている方も多いのですが、体重の重さ=肥満ではありません。そもそも肥満というのは、見た目の細さや体重の重さではなく、体脂肪の%で判断されるものなのです。
例えば、体重のうち筋肉の重さが割合を多く占めている場合は、肥満とはいえません。体重は軽くても、その割合を脂肪が多く占めている状態を、肥満というのです。
肥満の判定方法
肥満かどうか確かめるためには、BМI値を計算することで判定することが出来ます。
・身長×身長÷体重=BМI
この計算式を用いることでBМI値を確かめることが出来ます。22~25までを標準としているため、25以上の値が出た場合は、肥満と考えてよいでしょう。
偏った食生活で栄養が行き届かない
それでは、なぜ肥満の人が薄毛になってしまうのか、その理由についてお話していきたいと思います。1つ目は、偏った食生活により、栄養が十分に行き届かないことが原因と考えられます。
シャンクフードや脂っぽい食事はNG
肥満の方に多いのが、食生活の乱れです。バランスの良い食事を食べることは、体の隅々まで栄養を行き渡らせるためにはとても大切なことです。ジャンクフードや脂っぽい食事を好んで食べる傾向がある肥満体型の方は、栄養が偏ってしまっているのです。
栄養の偏りは、健康な頭皮や髪づくりを妨げることになります。髪の成長や、頭皮への栄養補給には、食事からの栄養が最も大切であるということは覚えておきましょう。
運動不足で頭皮が血行不良に
肥満体型の場合、運動不足になっている方がほとんどといえます。運動不足は、体内の血液循環を悪化させることにつながってしまい、体だけでなく、頭皮にも影響を及ぼしてしまいます。
頭皮や髪は、食事から栄養を摂取するため、食事バランスを整えることはとても大切なことだとお話しましたが、血行不良を起こしていると、その栄養を受け取ることができないのです。私たちの体は、血液に運ばれる栄養を摂取して、修復し、成長しています。これは頭皮も同じことで、十分な栄養を受け取るためには、血の巡りを良くすることが重要なのです。
コレステロール値の増加も原因に
肥満体型の場合、運動不足による血行不良の他に、コレステロール値が増加してしまうことが原因で、血液循環が悪化することがあります。コレステロール値が高いと、血液がドロドロになるということはご存知ですよね。肥満体型の方は、普通体型の方より、これだけ血行不良を引き起こす原因が隠されているということは、忘れないようにしましょう。
皮脂が過剰に分泌される
肥満は、皮脂の過剰分泌も引き起こします。皮脂の過剰分泌は、頭皮トラブルの原因とるため、結果薄毛を引き起こすことにつながるのです。
皮脂の過剰分泌が原因となる皮ふ炎とは
皮脂の過剰分泌が原因で引き起こされる皮ふ炎には、脂漏性皮ふ炎があります。脂漏性皮ふ炎になると、かゆみが生じる湿疹ができたり、フケの量が増えるなど、辛い症状があらわれます。そして、抜け毛の増加もみられます。
脂漏性皮ふ炎の治療は、ステロイド薬を使用することもあり、完治を目指すのであれば、皮脂を過剰に分泌させている要因を改善する必要があるのです。肥満体型の方が、必ず脂漏性皮ふ炎を引き起こすわけではありませんが、可能性はゼロではありません。皮脂の過剰分泌は、毛穴詰まりやこのような頭皮トラブルの原因になるのです。
ホルモンバランが乱れる
無理なダイエットによる減量に成功しても、リバウンドを繰り返すなどして、結果以前よりも太ってしまった…ということも多いですよね。体重の激しい増減は、ホルモンバランスの乱れを引き起こします。
実際に、体重が数キロ増えたことで、月経周期が乱れるということもあるのです。特に女性は、ホルモンバランスが乱れることにより、女性ホルモンの働きが弱まり、男性ホルモンが増加することで、薄毛を引き起こすことがあります。女性にも、元々男性ホルモンは存在していますが、バランスが崩れることで、男性型の薄毛になる可能性もあるのです。
肥満というだけで、これだけ健康面に影響を及ぼす可能性があり、その中の一つに薄毛があります。もちろん、痩せれば良いという問題ではありません。規則正しい生活を心掛け、健康的な体型を維持していくことが肥満の予防、薄毛の予防につながるのです。
まずはBМI値を計算し、今のご自分の体型を理解することから始めていきましょう。適度な運動と食事のバランスを意識するだけでも、必ず体脂肪に変化があらわれるはずです。根気よく継続していくことが大切ですよ。