就寝中や寝起き、運動中に急に足がつることありませんか?寝ていても一発で眠気が吹っ飛ばされるくらい痛いですよね。足をあっちに動かしてもダメ、こっちに動かしてもダメ!あ~、一体、この痛みどうしたらいいの!っていうくらい1秒でもあの痛みを和らげたくなります。
そんな足がつる原因や対処法をお伝えします。
足がつるとはどんなことが起きているのか
この身体がつることを「有痛性筋痙攣」ともいいます。
足がつることで一番多く印象的なのが、「ふくろはぎ(こむら返り)」「足の指」「足の裏(表)」ではないでしょうか。寝起きに伸びをしたら、「いたたたた・・・・」という経験ありますよね。
ふくろはぎがつる(こむら返り)
こむら(腓)というのはふくろはぎのことです。ふくろはぎの腓腹筋が痙攣してしまっている状態です。運動中、寝ている時や寝起きに経験されて痛い思いをされた方も多いでしょう。筋肉が収縮したままになるので、ものすごくつれて痛くなります。
年齢を重ねるほど起こりやすくなります。
足の指がつっている
足の指のつりは、足の裏側の指(足底側)と足の表側の指(足背側)とで、起こる場所も違い、足底の長指や長母指屈筋群、足背の長指や長母指屈筋群が痙攣を起こしている状態なのです。
足の裏
よくあるのが足底の土踏まずがつることがありますよね。その次に足の甲側の足背もつることもあります。足底の短母指屈筋や短指屈筋、足背の短母指屈筋や短指屈筋に痙攣が生じている状態といえます。
足がつってしまう原因
皆さんはどんな時に足がつることがあるでしょうか。
秋や冬の気温が低い季節、就寝中、寝起き、運動中などが多いのではないでしょうか。ちょっと変な体勢をとった、伸びをしただけなどで簡単に足はつってしまいます。
では、なぜ足がつってしまうかというと、次のことが原因で起こることがあります。
筋肉の疲れ
足がつるといえば、まずふくろはぎが一番多い箇所になります。特に日頃運動していない人が急に運動をしたり、準備体操を怠ったりすることで起こりやすくなります。筋肉の緊張が過度に加わることにより、筋肉が異常縮小してしまっている状態です。この筋力以上に、筋肉へ負荷をかけてしまった際には、筋肉に緊張成分が溜まるのです。溜まった結果、筋肉が硬くなりつりやすくなります。このふくろはぎの筋肉は他の部分に比べて尚更体積も大きいので激しく痛みやすくなります。
ミネラル不足
ミネラルが不足することで足がつりやすくなります。そのミネラルとは、マグネシウム、カルシウム、カリウム、ナトリウムなどです。これらミネラルが不足することで、筋肉や神経の働きの調節が出来なくなり突然足がつれてしまう症状が出ます。
また、カルシウムは筋肉の収縮に必要不可欠で、不足してしまうと筋肉の働きが弱くなってしまいます。
高齢者ほどミネラルの排出が多くなったり、夏場などの汗をかきやすい時期もミネラルが失われがちになります。
冷えからくるもの
夏場にエアコンをかけて足元が冷えている場合や冬場の寒い日などは血行不良になり、足がつりやすくなります。冷えることでミネラルが全身に行き渡りにくかったり、疲労が残ってしまうからです。
水分が不足している
汗をたくさんかいて、水分やミネラルが失われると足もつりやすくなります。
寝ている間や寝起き
寝ている間は筋肉が動くことがない為、老廃物を排出する働きがストップします。その老廃物が筋肉内に留まり、足がつりやすくなります。ちょっと伸びをしただけですぐつりやすくなります。
妊娠中
お腹が大きくなるほど、骨盤が緩んで足の筋肉が伸ばされていくので下半身に負担がかかることが考えられます。
また、お腹の赤ちゃんにも栄養を届けなくてはならないので、ミネラルが不足することも考えられます。
薬の影響によるもの
降圧剤やホルモン剤などが原因となって、血流の不足により足に酸素や栄養が行き渡りにくくなることから足がつりやすくなることがあります。
何かしらの病気が潜んでいることも
上記の原因だけでなく、病気からくることもあります。先程挙げた原因になることに気を付けているけれども、足がつるという場合は以下に挙げる病気が潜んでいることもあるので、気になる方は医療機関を受診しましょう。
糖尿病
糖尿病の合併症に神経障害というものがあります。神経の働きが悪くなることで、筋肉が縮小しやすくなり頻繁に足がつりやすくなります。
また、血糖値が高と、ミネラルバランスが崩れ、ミネラル不足から足がつれる場合もあるのです。
他にも、喉がやたら乾く、手足のしびれがあるなどの気になる症状はありませんか?
循環器系の病気
脳卒中、脳梗塞、静脈瘤、心筋梗塞、閉塞性動脈硬化症などの病気から足がつる症状が出ることがあります。
言葉のもつれ、歩行障害、片側のマヒなどの気になる症状はありませんか?
肝臓や腎臓疾患
肝臓や腎臓は体内の毒素や老廃物を排出させる働きがあります。この機能が低下することで、足がつりやすくなります。
尿量の変化、むくみ、不眠、だるいなどの気になる症状はありませんか?
背中や腰回りの神経の異常
椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、変形性腰椎症などの背中や腰回りの神経に影響が出ることで、足がつる症状が出ることがあります。
足のしびれ、立っていられない、筋力が弱くなったなどの気になる症状はありませんか?
足がつった時の対処法
足がつれるとメチャクチャ痛いですよね!筋肉が縮んで固まっている状態なので、筋肉を伸ばして柔らかくしてあげることがポイントです。足がつった時の対処法があるので、足がつれた時に是非行ってみて下さい。
ふくろはぎがつれた時
1.腰を下ろし、つれて痛い方の足を真っ直ぐ伸ばします。
2.膝を片手で押さえ、もう片方の手で足の親指を脛の方にグッーと引きます。
3.これを1分程行うと徐々に痛みが取れてくるので、ふくろはぎをマッサージします。
足の裏(表)がつれた時
足の裏の土踏まずがつれた時は、足の指を脛側に引きます。足の表側がつれた時は、足の指を足裏側へ引きます。
足の指がつれた時
足の裏(表)がつれた時と同じ様に、つれてしまった側と逆側に指を引きます。
足がつらないようにするためには
足がつった時の対処法で足がつったのが良くなっても、また何か足がつれるようなことをしても同じことになります。出来たら、足がつりにくい状態になれる方がベストですよね。
足がつらないようにつりにくくする方法は・・・
血行促進
血行促進を心がけることで、酸素や栄養が運ばれやすくなり足がつれることを防いでくれます。
筋肉を柔らかく保つ
日頃運動不足な方は、軽い運動やストレッチをし、筋肉を柔らかく保つようにしましょう。
運動前には柔軟体操を
日頃運動をあまりされない方がいきなり運動をするのでは、足もつれやすくなります。運動する前に軽くストレッチや柔軟体操をしておくと、足がつれにくくなります。
ふくろはぎを軽く伸ばしたり、足裏を伸ばしたり、指も出来たら軽く回したりすると良いでしょう。
水分や栄養をしっかり摂る
水分や先程挙げたミネラルをしっかり摂ることで、ある程度防ぐことが出来ます。
漢方薬を飲む
漢方薬芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)は、足がつった場合の緩和ケアに効果があります。
冷えには注意する
足が何度とつれることがあると、感覚でこのくらい伸びをするとつれるとか、足がこのくらい冷えた感じだとつれるなどが分かってくることもあります。
特に足が冷たい時は、ゆっくり足を動かしたり、足元が冷えないようにしましょう。
ビタミンB1の摂取
ビタミンB1は疲労回復、神経機能の正常化の働きがあります。ビタミンB1が不足すると、足もつりやすくなります。
足がつれるのはとっても痛いですよね。よく足がつれる方は、日頃から足がつれにくくする方法も試しつつ、足がつれた際には対処法を是非行ってみて下さい。