トウガラシに含まれる辛味成分のカプサイシンには、ダイエット効果があることはかなり有名な話です。食べ物にトウガラシを加えると、辛味のおかげで身体が温かくなり、発汗してきます。
トウガラシをたっぷり使ったキムチ漬を、日常的によく食べる韓国の女性が痩せているのも、「カプサイシンのおかげ」なんて言われています。
ただ、辛味成分には、カプサイシン以外にもイロイロあるのに、ダイエット効果はコレが一番！と言われるのには、それなりの理由があります。
そこで、ダイエットに辛み成分カプサイシンを役立てるためのポイントなどについて解説します。
カプサイシンとはどんなもの？
カプサイシンは、トウガラシを口にした時に感じる辛味成分アルカロイドの一種です。
カプサイシンを含むトウガラシにも、様々な品種があります。辛味が強いものにはカプサイシンが多く含まれていますし、比較的辛味が弱いもの品種もあります。
カプサイシンの他にも、辛味を持つものには、サンショオール、シャピシン、ピペリンなどがあります。トウガラシの他にも、わさびや山椒、コショウなど、辛味を持っているものは沢山ありますが、カプサイシンの辛味は独特なものがあります。
カプサイシンダイエットとは？
カプサイシンがダイエットに効果があると言われるのは、辛味によって体温が高くなり、それで発汗することや、脂肪の燃焼を高めるからです。
人間の身体の体温が上がるのは、運動をするのが基本です。他には、病原体が体内に侵入することで、それを攻撃しようとする免疫機能によって体温を上げること以外には、運動、入浴、食事が軸になります。
カプサイシンには、運動をしなくても体温を上げる効果があるので、体温の上昇でカロリー消費を高めたり、脂肪の燃焼を高めることができるのです。
ただ、食事にトウガラシをプラスするだけでも、ダイエットの効果が期待できるのが最大の魅力でしょう。
カプサイシンダイエットの効果
トウガラシを食べれば、身体がポカポカしてくる感じは、誰でも経験したことがあると思います。そのポカポカ効果が、具体的にどのようなダイエットになるのか、その仕組みは脳に刺激を与えることが影響します。
食べ物に含まれるカプサイシンは、まず小腸で吸収されます。そして血液の流れで脳まで運ばれると、脳はカプサイシンによって刺激されて、アドレナリンを分泌し始めます。
アドレナリンは、興奮したり、運動をした時にも分泌される脳内物質で、脈拍を早めて、体温を上げる作用があります。アドレナリンが分泌される際、体内でグリコーゲンからグリコースへと分解し始めます。
この分解には、沢山のエネルギーが消費され、脂肪として蓄積されているものを燃焼する効果が得られます。
要するに、カプサイシンが脳に行く→脳でアドレナリンが分泌→グリコーゲンが分解→脂肪の燃焼を促進する。
これがカプサイシンダイエットの仕組みです。
カプサイシンダイエットのやり方・ルール
カプサイシンダイエットは、ただ食事にトウガラシを含んでいるものを加えるだけでも十分なのですが、効果を高める方法があるのです。
それは、運動の前、入浴前など、カプサイシンの効果が出るとされている体温上昇時に摂り入れることです。脂肪の燃焼のためには、有酸素運動が有効ですが、有酸素運動によって脂肪の燃焼が高まるのがスタートから20分後からというのは有名な話ですね。
もちろん、5分でも10分でも、運動すればカロリーは消費されますが、脂肪を燃焼し始めるのには少し時間がかかるわけです。その時にカプサイシンの効果を加えると、早く脂肪の燃焼が始まるので、運動の効果を高めてくれます。
カプサイシンには、血液をサラサラにする効果もあるので、高脂血症や高コレステロールなど、メタボの原因になる血液ドロドロの予防にもなるので、ダイエットだけじゃなく、健康維持にも良いのです。
カプサイシンダイエットの間違い
辛いモノを食べて発汗していると、脂肪がメラメラと燃えるから、沢山食べても太らない。そんな誤解をしていると、気が付いたら体重が増加してしまうなんてことがあります。
トウガラシに含まれるカプサイシンに脂肪燃焼効果があるとしても、それ以上にカロリーを摂取していれば痩せるはずはありません。そんな魔法のような効果があるなら、とっくに世の中から肥満の悩みは消えているでしょう。
カプサイシンダイエットは、運動や食生活によるダイエットの効果をバックアップする効果があるだけですので、くれぐれも「トウガラシ」で痩せられると、頼り過ぎないようにしましょう。
カプサイシンダイエットの注意点
カプサイシンを含むトウガラシは、色んな食品い含まれています。豆板醤、タバスコ、コチュジャンなど、調味料にも含まれるものがありますし、トウガラシをそのまま使った料理も沢山ありますね。
辛いのが苦手な人でも、カプサイシン成分を摂取できるサプリメントもあります。
ただし、カプサイシンの摂り過ぎは危険です。胃壁を刺激して、胃の粘膜にダメージを与える恐れもありますし、腸壁にも刺激になるので、大量に摂るのはやめましょう。
トウガラシを大量に食す人は、胃がん発症するリスクが高くなるというデータもあり、カプサイシンによって分泌が促されるアドレナリンも、過剰に分泌はされることで脳へダメージを与えます。
身体がポカポカとする程度の量を目安にして、過剰摂取しないようにご注意ください。
